【豊田市で腰痛改善を目指すなら夏目接骨院】の夏目です。今回は変形性脊椎症(腰の場合は変形性腰椎症)、いわゆる背骨の変形と腰痛の興味深い関係についてまとめてみます。
変形性脊椎症は加齢により背骨の関節と椎間板が変性した状態を指し、無症状のこともありますが変形が進むと慢性的な痛みや可動域制限(動きにくさ)が出るものとされています。
加齢により変形が高度になると、脊柱管(神経が通る穴)を圧迫したり、変形によりトゲや厚みが背骨に形成されることもあります。
無症状の場合は放置して構いませんが、脊柱管狭窄症様の症状や神経痛などの痛みがあればそれらに対する処置が考えられます。
変形性脊椎症は首であれば頚椎症、腰であれば腰椎症と呼ばれることもありますが、今回は腰椎について見ていきたいと思います。
背骨の変形が問題とされる変形性脊椎症ですが、普通の人(腰痛のない健常者)でも見られる現象であることが研究で明らかになっています。すべり症の記事で見た資料に変形性脊椎症の項目もあるので今回も3つの資料で比較します。
腰痛患者100名と健常者100名を比較した研究では、すべり症検出率は
腰痛患者26%
健常者22%
という結果でした。
(Splithoff CA:JAMA 1953)
1957年に報告された研究では
腰痛患者200名と健常者200名を比較したところ、すべり症検出率は
腰痛患者20.0%
健常者34.0%
という結果でした。
(Fullenlove TM&Williams AJ:Radiology,1957)
さらに急性腰痛患者207名慢性腰痛患者200名健康診断を受けた人々203名で比べたところ
それぞれ
24.2%
36.5%
27.8%
という結果がえられ、急性腰痛の人は変形性脊椎症の率が最も低く慢性腰痛の人で高率であることが報告されています。
(Bigos SJ.et al:Clin Orthop,1992)
数字の上では変形性脊椎症の性質を持っている人が必ずしも腰痛ではないことがわかりました。
3つの調査で比較しましたが、研究によっては腰痛持ちの人が腰痛のない健常者に比べて変形性脊椎症が高率に検出された例もありました。
しかし忘れてはいけないのは数字に表れたものにばかり目を向けないことです。例えば先ほどの3つ目の例では慢性腰痛患者が36.5%と最も高率でしたが、逆に言えば慢性腰痛の人の63.5%には変形性脊椎症は検出されなかったということです。
この考え方は非常に大切です。「慢性腰痛の人の6割以上には変形性脊椎症や腰痛症と呼べる変形がなかった」ということが証明されているのですから。
「変形だから腰が痛いのは仕方ない」と諦めている方を見ると「ちょっと待った!」と僕はいつも思います。
変形性脊椎症で腰痛もある人は少数派ですから「みんなそう」とか「それが普通」という考え方はどう考えても合理的ではありません。研究から得た数字からすれば「変形=腰痛」は間違っているとも言っていいかもしれません。
すべり症でもそうでしたが、変形性脊椎症(腰椎症)かつ腰痛でお悩みの方は何も知らずに諦めてしまう前にもう一度情報を集めて考えてみる必要があります。
変形という形の変化に原因を求める前に痛みの対処の仕方を覚えてしまったほうが問題が解決するには近道かもしれません。
この記事を書いた人
夏目幸宗(柔道整復師)
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