今回は急性腰痛と慢性腰痛との違いをまとめておきます。
「何年も前から慢性的に腰が痛い」というご相談をよく受けます。
逆に「急性的に腰が痛い」という言い方は一度も聞いたことがありません。急性的に痛みが出たときはぎっくり腰やなにかキッカケがあったときなので、慢性腰痛と比較されず「さっき痛くなった」とか「最近傷めた」という言い方になりますね。
ところが痛みが長引くと「慢性的になった」と自覚するためか、「慢性腰痛です」と自己紹介されるようになります。
ではこの「急性」と「慢性」の線引きはいつの時点で行われるのでしょうか。
ヨーロッパの腰痛ガイドライン(European guidelines 2004)では急性腰痛と慢性腰痛を次のように定義しています。
・急性腰痛
発症後3か月未満の腰痛で、3か月以上無症状の期間があった後に再発した場合も含む。
・慢性腰痛
発症後3か月以上持続している腰痛で、頻繁に再発を繰り返し、無症状の期間が3か月に満たない場合も含む。
欧州諸国が協力して作成した腰痛ガイドラインでも、また一般的な概念としても「3か月」という区切りが急性と慢性を分けています。
定義をはっきりさせておかないとそれぞれに対する処置が同じになってしまっては良くなるものも良くなりません。
1806名を対象に行われた疫学調査では、一般の人の23%が慢性腰痛に苦しんでいるという結果が得られており、また別の調査では全腰痛患者の腰痛再発率は60%であると報告されています。
「腰痛の半分以上が再発し慢性化してしまう可能性がある」瀬戸際である3か月という区切りを意識しなければなりません。
ぎっくり腰を経験したことのある方ならわかると思いますが、急性腰痛(病的なものや骨折を除く)は「いつの間にか良くなってしまった」ということのが多いです。
ですので腰痛は3か月以内に対処して「慢性化させないこと」。また、「なってしまったのなら慢性痛に対する対策」が必要なのです。
急性と慢性を分ける「3か月」というのはある意味腰痛の方には希望だと思っています。というのは3か月以内に改善すれば再発率や慢性化リスクを防げる可能性があるからです。
すでに慢性腰痛になってしまったという方も希望を捨ててはいけません。方法はなんでも構いませんが「痛みなく調子の良い期間」が3か月間あれば、「慢性腰痛が一旦リセットされた」とも考えられます。
腰痛は「発症率・再発率・慢性化率が高い」という問題点がありますが、慢性化が解決できれば発症率も再発率も自然と下がりますから例え慢性腰痛でも諦めずに取り組まなければなりません。
時間の経過が非常に大きな意味を持ちますから、慢性腰痛の方は「ずっと痛い」かもしれませんが過去にとらわれずに今やこれからのことに注目するのも腰痛改善のために大切な要素だと思います。
この記事を書いた人
夏目幸宗(柔道整復師)
慢性腰痛やぎっくり腰などの腰痛改善アドバイスに強みを持つ接骨院です。科学的根拠にもとづく腰痛対策を提唱実践しています。
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